3.構音テスト
構音とは音を作ること、つまり発声することをいいます。顎関節症になると、ある特定の発声がやりにくくなるので、顎関節症専門家はこの構音テストも行う場合があります。
構音テストは1秒間に2回発声します。かなり早口になりますが、この時にちゃんときれいに発声出来ているかをチェックします。
発声出来ない場合は、顎関節に関する筋肉や神経の機能の低下が起こっています。
パピプペポ
この発声が出来ない場合は、顔面筋や顔面神経の機能が低下している可能性があります。パ行の音は破裂音を出すため、口をつぼませる筋肉がうまく動かないと早口で言えません。
ゆっくり言える場合でも早口で(約1秒間に2回繰り返す)言えなければ、微妙に顔面神経や顔面筋の機能低下が起こっています。顎は顔面の筋肉の影響も受けていますので、顔面神経や顔面筋の機能低下でも顎関節症になるのです。
サシスセソ
サ行の発生が出来ない場合は、頬筋(唇をすぼませる筋肉・咬筋(噛む筋肉の一つ)の短縮が考えられます。また、関節円板のずれなども考えられます。
咬筋は噛む筋肉なので短縮すると口が開きにくくなります。
また、サ行は発声するときに解剖学上少し関節円板が動きます。そのため、関節円板がずれていたりするとサ行の発声がしにくくなるのです
ガギグゲゴ
ガ行の音は、のどで一回空気を止める作用行わないと発声出来ません。そのため、咽頭筋(のどの筋肉)の機能低下があると、早口で言えなくなるのです。
咽頭(のどのこと)の筋も顎関節症と関係が深いため、ガ行が言えないことは顎関節症の原因となるのです。
ラリルレロ
ラ行の音は、舌をうまく使わないと早口で言えません。しかし、舌は、舌と舌に付いている筋肉とで動いています(舌自身も筋肉です)。
そして舌の動きは顎関節と深く関係があります。
何故なら舌は顎のスタビライザーの役割をしています。顎が右に傾くと舌は左に傾き、顎が左に傾くと舌は右に傾きバランスを取っているのです。
そのため、顎がゆがんで傾いていると、舌も傾いてしまいラ行の発声がうまくいかなくなるのです。
専門家が使う顎関節症チェックは以下の7つ